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作品紹介

作品名:「五十六十は花なら蕾・・」 [第33回洗心書道展]

五十六十は花なら蕾・・

 「五十六十は花なら蕾 七十八十は働きざかり、九十になってお迎えが来たら百まで持てと追い返せ」 これは最近九十七才でなくなられ、しかもなくなられるまで画筆を持たれた中川一政先生の言葉だと聞く。この人にして.この言あり、痛快至極 感銘深いものがある。
 本会の名誉会長杉本先生は八十五才になられたがお元気で、先日の本会専門部書作展に「散懐」(篆書全紙横)と言う堂々たる気迫満々の作を出品、私達の先頭を示された。七十八十は働きざかりがぴったしの感で嬉しい。
 私が書を習い出して、最初に買った鈴木翠軒著『新講書道史』はじめの言葉に「書は心画である。東洋の産んだ最高芸術である。故にこつこつと字を書いているばかりが書道ではない。禅堂に坐するはもとより時には酒を飲んでもこちらの心構え一つで書道のたすけとならぬものはない……」 とあった。私の好きな言葉でこれが信条となる。
 本誌会員の諸氏よ、書はなかなかむずかしいがやればやる程楽しい。手をたずさえて励まし合って、書の山頂に向って一日一日精進しょうではないか。
(若越習字516号1991年5月 巻頭言より)

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