「任運」論評[アートポリタン 1999年11月号]
”渾身の力の充実による規模博人”
土田帆山氏は杉本長雲、徳野大空、手島右卿に書法を学び、さらにみずから書法の研鑽に精励して、書壇に雄飛するに至っている。
毎日展、日展に連年入選し、毎日展大賞、文部大臣質、武生市特別文化功労賞を受賞した。
現在、全日本書道連盟評議員、独立書人団理事、毎日書道展審査会員、洗心書道会代表、若越書道会薫事、武生書道連盟会長になっている。
帆山氏の作品は規模博大にして力が充実している。じょうずに書くことを念じながら書いた書ではない。巧拙を超越して、表現したい意途をを達成するために渾身の力を振り絞って書いている。それ故、帆山氏の作品は帆山氏そのものであるといってよい。ここに帆山氏の書の特色がある。
(文・春名好重氏)
出典詳細
アートポリタン 1999年11月号