「無礙」論評[アートマインド2007新年号]
福井県の武生市で活躍する土田帆山は、現代書の最先端を歩む独立書人団の三字で、書の創造的な制作を発表してきた。その姿は大字書や少字数書という、文字や言葉に作家の抱く意味を表現し、形の制作衝動が見せ場となる。
この「無礙」は毎日書道展に出品した篆書で、線は一本ずつ独自の表情を示す。篆書法の線ではない書線であり、表情そのものに作家の表す顔がある。無は包んで、礙は広げておどける表情が実に楽しい。(文・小野寺啓治)
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アートマインド2007新年号
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